デザイン・造形学科 ジュエリー・メタルデザインコース
作品仕様
ロストワックス,有線七宝/シルバー925,金めっき
H130×W160×D6(㎜)
H130×W160×D6(㎜)
作品解説
古代エジプトでは、ペットとして可愛がられていた動物の墓が見つかるなどペットと人間は古くから繋がりがあった。また、古来より犬は人間の相棒として生活してきた。現代では犬は家族の一員として認識され、このコロナ禍で、ペットとの相棒のような繋がりが以前より強まってきていると感じた。この事から飼い主と犬との「繋がり」をテーマに古代エジプト時代を思わせるような神秘的で煌びやかな装飾品をイメージしたデザインで犬の首輪を制作した。
プロセス
試作では七宝を枠の上から嵌め込む構造で制作したが、ツメが見えてしまうことや、外枠と七宝との隙間ができてしまうことが気になったため裏から七宝を嵌め込むことでツメを隠すことができる額縁のような構造に変更した。有線七宝は、主に銀線を使用することが多いが、今回は真鍮線を使用した。真鍮線は焼成すると酸化してしまうため、その都度酸洗いする工程に手間取った。外枠は金めっきにする事で鮮やかな七宝と相性が良く華やかな印象になった。
教員講評
本研究作品はコースの専門課題で習得した技術のうち「有線七宝」と「ワックス造形」を的確に融合しデザインを具現化した優作である。 ペットのポートレートを撮影するための専用ジュエリーというコンセプトは新鮮で、ペット産業や愛好家に新たな分野のヒントになることが期待できる。 拘りを持った探究心は問題の発見と修復を自ら完結できる力となり、作業工程1つ1つを丁寧に進めているため完成度の高い作品となっている。