作品解説
自らが歌い、作詞作曲を手掛けたオリジナル楽曲「君と海」のMVとCDを作成。
まるで記憶に問い掛けてくるかのようなリアルなカット・カラーコレクターで、この楽曲のドラマティックで切ないニュアンスを表現。
全体のこの色味は、彩度は0、ハイライトをマゼンタ寄りにし、
ブラック部分をグリーン寄りにした調整レイヤーを制作して作り上げた。
そして、このタイトルロゴは、Adobe Illustratorで制作。
古めかしい低画質さを出す為、文字に大きめなノイズをかけて極小サイズに制作し、
貼り付け時に拡大した。
フィルム調に寄せる大きなカギを握る、全体のざらっとした質感は、
フィルム調のダスト入り動画を透明度10%に調整し、調整フィルムに加えた。
渋谷スクランブル交差点のど真ん中で主人公二人をすれ違いさせるこのカットの撮影が、一番の難関であった。
この二人は別れてしまっていて、この歌を聴いて今更思い出したという設定の楽曲なので、
別れてしまった瞬間を、このすれ違うカットで表現している。
大勢の人々が忙しく歩く風景の中で二人をすれ違いさせる事により、
付き合う前の今までの日常感を演出している。
パーツを近距離で写す事により、このシーンをより印象付ける。
現実感のあるカットの中に、こういった非現実的なカットを差し込む事により、程良い抜け感を演出。
そして、実は演者二人は終始イヤホンをしている。
これは、この楽曲を聴いている設定である。
CDは、Adobe Photoshopでレタッチした素材に文字を乗せ、ディスクに印刷。
限定19枚制作した。
ケースの透明な素材を活かし、あえて歌詞カードを入れない事で、
ディスクをそのままジャケットに。