デザイン・造形学科 グラフィック・プロダクトデザインコース
作品仕様
作品解説
日本には四季があり、年中行事や四季折々の自然の変化から季節感を味わうことができる。コロナ禍により行動が制限されたことで失われた季節感を、新たな視点から生活に取り入れることはできないだろうかと考え、感染予防として手洗いの場面が増えたことに着目し、「手を洗う」という行動から季節を感じられる手作り石鹸のオンラインショップのブランディングを行った。「暮らしの中に季節感をプラスする」をコンセプトに12か月分の石鹸とパッケージをデザインした。
プロセス
普段の生活の中で人はどんなことで季節を感じているのかについて調べ、そこから浮かび上がってきた「年中行事」をテーマに、行事ごとの抽象的な柄の石鹸とパッケージを制作した。また、オンラインショップでの販売を想定しWebサイトを制作、石鹸の制作過程と紹介動画を載せ、季節が移りゆくイメージで作曲した音楽を動画に添えることで、ブランドの世界観をより感じてもらえるように工夫した。さらに、Instagramへの掲載を想定した画像を12カ月分用意し、ショップカードにも展開した。
教員講評
COVID-19で生活は一変し、季節が感じられないまま時が過ぎていく。そんな味気ない日常において、感染対策として手を洗う行為にその解決を見出した視点が素晴らしく、中島さんの日々の暮らしを心豊かに楽しみたいという想いが垣間見える。3年次から続くオンライン授業、学生同士の交流制限とモチベーション維持が極めて困難な中、計画性を持って細部にまでこだわり抜いた作品は、彼女の強靭な精神力の賜物だろう。