作品仕様
作品解説
各家庭の防災グッズとして利用可能な手ぬぐい防災絵本を作成した。絵本として親しむことで防災袋点検のきっかけになり、災害時には止血布、布ナプキンや布オムツ、歯ブラシ等にも使用出来る有用性をもつ。糸で左とじした状態で保管し、災害時は広げた布として利用する。絵本の内容は小学生向けの地震時の行動に関するものとし、クイズ形式のものとした。作成案を小学1年生5名に評価してもらい、その結果を踏まえて最終案を作成した。
首都圏は首都直下地震等の発生確率が高く、日頃からの備えが重要である。大規模災害の際は一人一人の自覚ある行動が重要であるが、子供達も同様だと考え、防災教育を目的とした絵本教材を検討した。各機関で提唱されている子供の防災教育、児童の防災知識や行動の理解度、絵本や地震被害の詳細などを調査し、早期の防災教育や正しい防災行動の知識定着を目的とした内容で絵本を作成した。
絵本は大きく3つの項目を伝えるものとして構成した。1つ目は指示を聞く能力と身を守る重要性、2つ目は周囲確認能力と高いものや倒れやすいものから離れることの重要性、3つ目は臨機応変な対応と大人の指示に従う力の重要性である。教室、校庭、登下校の各場面で地震が発生した場合の行動について、登場人物2名の状況を提示し、どちらの行動が正解か問うクイズ形式にした。その後、正解の発表と解説により、大切なことを伝える流れになっている。
なお、継続的な教育や有用性を考えて布媒体での絵本を提案した。普段は絵本として親しみつつ、家庭の防災袋に収納することで防災袋の内容点検のきっかけにできる。災害時は布として様々な利用を可能とし、絵本の範囲にとどまらない有効性をもつ。
第一案を作成した後、小学1年生5名に読んでもらい、保護者の協力を得て評価してもらい、その結果を踏まえて最終案を作成した。