建築・インテリア学科

縁でむすぶ、縁でつなぐ、

渋沢井の頭学校跡地に児童養護施設退所者の居場所をつくる

木田 桃花

作品仕様

模型写真 scale1:100

大きな吹き抜けで顔が合わせられるようになっている

研究背景

テーマが『つながり』であることから、「縁を結ぶ」や「人と人とを結ぶ」といった意味を持つ”組紐”をモチーフにした。なかでも「福・健康を祈る」という意味をもつ吉祥結びのデザインを選定。
このデザインをそのまま縁側として落とし込むことで、建物を取り巻くように縁側が設置され、飼育員・来園者も気軽に休憩できるようになる。
従来の自立援助ホームは箱の中に閉じこまりがちだが、縁側を設置することで外部との遮断を緩和し、施設のこどもたちと外部の人間が交流しやすくなるという提案。
タイトルの『縁でむすぶ、縁でつなぐ、』には、“縁側で空間と空間をむすぶ、縁側で人と人、人と社会をつなぐ”という意味が込められている。人との関わりが少なかった児童養護施設退所者が、施設の中だけで完結することなく、まちの人たちとつながれるよう動物園である井の頭自然文化園内に設置。人同士だけでなく動物たちと触れ合う機会を生み出すことも目的としている。子供たちが動物園で働く人をサポートすれば、社会貢献にもつながる。