建築・インテリア学科 インテリアデザインコース
作品仕様
作品解説
以前、自室のインテリアの色彩選択で困った事が、本研究を行うきっかけである。色彩とインテリアエレメントの組み合わせは、空間を作る上でどう影響しているか、また様々な人に合う空間を見つけるにはどうしたらよいのか。本研究はこのような疑問から、自分に合うインテリア空間を見つける方法を提案することを目的としている。結果、空間を作る際の色彩選択に関わる要素を導き出し、よりよい空間を作る目安となる表を作成する事が出来た。
現在、様々な色彩のインテリアが増えている中、それらを使用する際の手助けが少ない。自身が納得する空間を作るには、選択肢が多く、空間作りに関わりのない人は難しい状況である。手助けとなる手段のない事が課題ではないかと考えた。
先行研究などを調べていく中で、次のような仮説をたてた。
「好み」「志向」「状況(属性)」「性格」
の4つの要素が、空間作りや色彩選択には重要である。
この仮説を元に、主な研究方法として色彩測定とアンケート調査を行った。
色彩測定では、4種類30件の住宅の床・壁・天井と家具の色彩を測定した。
ここで、把握できた色彩に関するデータをアンケート調査で利用した。
アンケー調査では、
属性として、性別
志向として、コーディネートする際に意識すること、住まいとはどのような場所か
好みとして、好きな色
性格として、回答者自身の性格
を聞き、
さらに、無彩色の6つの家具が置かれている空間に、床・壁・天井・家具を、提示した色彩の中から配色させ空間を作成してもらった。
結果、「住まいとはどのような場所だと考えるか」という質問と、「色彩の嗜好」との関係性は小さく、自分が好きな色だからその色を選択するというよりも、「性格」や「コーディネート意識」が色彩の配色と関係していることがわかった。
ただし好きな色は、アクセントカラーとして使用されやすいことがわかった。
また、本研究の仮説としてあげた4要素がインテリアの色彩の配色に影響することが、ほぼ検証できた。
これらの調査結果を元に、色彩選択の手助けとなる目安表を作成した。
目安表は、床・壁・天井・家具の9種類を作成した。
これにより困ったときに、色彩の目安表を使用して、納得した室内空間作りのできる人が増えることを願っている。