デザイン・造形学科 ジュエリー・メタルデザインコース
作品仕様
打ち出し/銅
H480×W430×D45(mm)
H480×W430×D45(mm)
作品解説
カエルを中心に様々な生物が互いに影響を及ぼし合いながら巡る「生命の連なり」を主題としている。自然界における生命の循環や摂理を象徴的に可視化し、捕食者に支配されずそれぞれの時間を生きるかのように存在する生物の姿を描いた。そこには、捕食関係を超えた生命そのものの強さと、各々が持つ固有の美しさが現れている。本作は、生命が互いに影響し合いながら循環する自然本来の秩序を、銅板による打ち出しレリーフとして提示する。
プロセス
打ち出し技法を用いて生物の形をレリーフ状に表現し、壁面装飾として制作した。土台、カエル、チョウそれぞれの寸法に裁断した銅板をなます。砂袋の上で裏側から撞木槌を用いて大まかに打ち出し、砂袋や定盤の上で鏨を使い細部の凹凸を出す。さらにヤニ台に固定して打ち出し、外形を切断後ヤスリで整える。チョウとカエルの裏側にボルトをろう付し、土台にはボール盤で穴を開ける。硫化着色、緑青着色を施し、最後にラッカーで色止めをする。
カエルの打ち出し
土台の打ち出し
使用写真
教員講評
基礎科目から生物をモチーフに様々な素材と向き合い其々に適した表現を探求し、一貫したテーマ性をもつ独自の世界観を構築してきた。
作者の意図に留まらず鑑賞者の解釈によって物語が広がる構成も魅力的である。
採用した打ち出し技法は課題で経験したものとは比較にならないほど大きく手数を要する制作だったが、熱心に研究を重ね金属の性質を的確に理解することで、細部に至るまで造形の破綻がなく完成度の高い作品に仕上げている。


