デザイン・造形学科 ジュエリー・メタルデザインコース


作品仕様
透かし彫り・象嵌七宝/純銀・950銀・真鍮
H190×W80×D85(mm)他2点
H190×W80×D85(mm)他2点
作品解説
不老不死・自由・解放・美の象徴として考えられている蝶が腕にとまることで、人々に幸福や自由をもたらすようにと願いを込め、ギリシャ語で蝶や魂の意味を持つ「Psyche(プシュケ)」と名付けた。 バングルの部分は蝶の部分と関連性を持たせる植物のモチーフをあしらった。蝶の羽の色合いは人がそれぞれ持つ違った美しさを表現し、身に着ける人の美しさを画一的なものから解放するようにと思いを込めた。
プロセス
透かし彫りを施した純銀板と土台となる純銀板をろう付けし、蝶をデザインした象嵌七宝の胎を羽ばたいているイメージに折り曲げ制作。18色の七宝釉薬を混色し施釉、焼成する。
光沢が出るまで砥石で研磨し、羽の裏側にグラデーションで裏釉を施し、焼き艶仕上げとした。バングルは真鍮板に植物をモチーフにデザインした透かし彫りを施し研磨。
蝶の胴体と羽をバングルにまとめてかしめた。
蝶をモチーフとした象嵌七宝によるアームジュエリー
象嵌七宝制作
バングル制作
着用写真
教員講評
課題で経験した糸鋸による透かし彫り技法に魅せられ研究制作を続けてきた。本作ではその技法によるジュエリーのデザインを探求し技術を遺憾なく発揮している。蝶のデザインも透かし彫りの応用である象嵌七宝で表現し全体の統一性を保っている。バングルとしては斬新な前腕部を覆うデザインだが実用性を加味したジュエリーとしての側面、鑑賞して楽しめるオブジェとしての側面が両立しており秀逸な作品となっている。