デザイン・造形学科 グラフィック・プロダクトデザインコース

作品仕様
作品解説
人それぞれの違いが表れる人体の要素を取り入れた家具で、自分が自分であるための空間を生み出した。自分らしさ、個性というのは、内面的にも外面的にも誰もが持っている。私はそれぞれの「違い」に興味があり、それらを大切にするべきだと考えている。一方で集団行動をする上では、時には自分らしさをその場に応じて変える必要がある。私の中で、家というのは自分らしさを元の形に戻す場所であり、その空間作りを卒業研究で取り組んだ。作品=私。この家具には私という要素がたくさん詰まっており、この家具を見るだけで私がどういう人間なのかが伝わるだろう。私があふれている部屋で、いろんな自分らしさに合わせて形を変えた自分らしさを元に戻していく作業を手伝ってくれる家具である。
私は、明るいのに暗くて、ネガティブかと思ったら底抜けにポジティブで、ひねくれてて、自己中で、何も考えてなくて、たくさんたくさん考えすぎて眠れない夜もあって、目立ちたがり屋で人と違っていたいのに、人の目を気にするし、その違いがコンプレックスになってしまうこともある。私の作品のテーマである「My Ambience」は「私の雰囲気」という意味である。このambienceは、ある場所が醸し出す独特の雰囲気という意味でテーマにした。実は左側に文章が書かれているが、人の気持ちって見えにくい、伝わりにくいと思ったのでわざと見えにくい赤い背景にピンクを使用した。でもわざと見えにくくされると逆に見たくなる。私の中にそんな心理がある。もしかしたら私は自分の気持ちを知って欲しいのかも、と後から感じた。見えにくいかも知れないが、読んでくれたら私は嬉しい。