作品仕様
作品解説
本研究では、個々の刀剣が持つ特徴や差異に着目し、それらを部分的に抽出・可視化することで、視覚的に理解しやすいデザインによるミュージアムグッズの制作を行った。「刀剣」という大きな括りで捉えるのではなく、「一振一振」がもつ固有の魅力に目を向けられる表現を目指している。また、ミュージアムグッズを鑑賞体験の延長として捉えなおし、刀剣が日常生活と接続することで生まれる、新たな価値の創出を目的とした。
アルミを使用した御朱印帳 刀を想起させる質感を重視し、アルミニウム素材を用いた御刀印帳。刃文・地鉄・造りを加工で表現し、触覚と冷感からも刀らしさを伝える。
刀工名を使用した手ぬぐい 津田越前守助広の角津田と丸津田の書体差に着目した。それぞれを四角と丸へ抽象化し、文字を読む行為から離れ、造形の差異を視覚的に理解しやすくした。文字を分解したモチーフは、鏨の運びや手癖、力の強弱へと視線を誘導。文字情報としてではなく、「刻まれた痕跡」として観察する体験を促すことを意図した。
刀工名を使用したお菓子のパッケージ 長曽祢虎徹興里の「はねとら」と「はことら」の銘がそれぞれ持つイメージを、動物のトラで視覚化。「虎」の最後の一角が勢いよく跳ね上がっている点から、トラが跳ねている姿を、「乕」の字が箱の縁を思わせる点から、トラが箱に入っている姿を、それぞれイラストで構成した。なぜこのような呼称になったのかを理解しやすくした。
彫金の技法を紙加工で表現した栞陰刻をデボス、陽刻をエンボス、透かし彫りをレーザーカットで再現し、保存の観点から実際に触ることの難しい刀身の彫金を、触覚から楽しめる。「俱利伽羅龍」を「真・行・草」で展開し、表現と印象の変化を体感できる構成にした。
日本刀にまつわる言葉カレンダー 日本刀にまつわる言葉と手描きイラストを、縦長・縦書きのカレンダーとして構成。綴じるのではなく独立させることで高級感を持たせ、細かく描き込むことで言葉の重みや存在感を視覚的に伝える工夫を施した。
