
作品仕様
作品解説
近年、日本の重要課題である空き家問題については、今後さらに悪化すると予測されている。高齢化社会が進む日本では空き家が急速に増加し、人口の減少、空き家所有者が空き家の管理・活用できないなどの課題もある。現段階ですぐに解決することは難しいのが現状である。本研究では、将来空き家を受け継ぐ可能性のある若者を対象に、空き家を相続した時の課題や対策等を学び、理解を深める啓発を目的としている。
本研究では、空き家に関する現状等を調査し、相続に関わる諸問題についても整理した。空き家を相続した場合に迫られる各種選択、法律、経済的負担等を理解した上で、これらを簡易に理解するための空き家相続ゲームを検討した。比較的国民に浸透している「人生ゲーム」や啓発を意識した各種防災ゲームを参考にしながら「空き家相続ゲーム」案を作成した。数回の試行錯誤を行い、必要なカードの種類や枚数等についても検討を重ね、試作実験等も行った。主に空き家の相続問題、活用方法などの難しいと思われがちな知識を比較的簡単に身につけられるように試行錯誤した。2回目の試作に何回も手を加え最終版を完成させた。
空き家に関する情報や知識は日常生活を送っているだけでわからないことがほとんどであるため、若者が楽しく簡単に空き家について興味関心が持てるように空き家に関するゲーム「空き家相続ゲーム」を提案した。空き家問題は若者の将来に大きく影響する。そのため今のうちから空き家の知識を身に付け、興味を持ってもらうため「空き家相続ゲーム」を提案した。楽しみながら難しい課題を理解する啓発ツールとして活用し、社会問題解決への一助となることを期待している。